2020年10月に読んだ本たち

書くのをサボっていたら年の瀬になってしまった。

ピクサー流 創造するちから

ピクサー流 創造するちから

ピクサーの創業者が、社の歴史を振り返りながらどのようにクリエイティブな組織を作っていったかの本。

失敗を恐れない精神、オープンな議論、要は心理的安全性が高い組織が大事だよねという、まあ真っ当な話。スティーブ・ジョブズピクサーに出資していたと言うのは知らなかった。ジョブズというと個の能力が突出しているイメージがあるけど、ピクサー本社ビルを建てる際に自身が内部を設計し、社員間のコラボレーションを高める工夫をいろいろと凝らしていたというのは意外だった。

Goが書きたいんじゃ。今入っている案件はGoではなくなってしまったので個人開発でやろう。

アメリカのスポーツの独自性と社会制度との関連。

例えばメジャーリーグだとサラリーキャップがあったり、FAで選手獲得するとドラフトの上位指名権を明け渡すルールがあったり、自由競争よりは戦力均衡に寄った制度設計になってるんだけどそれは資本主義が行き過ぎて弊害が顕になった「金ぴか時代」の反省が根底にあったりする。

あとはバスケットボール普及の背後にはYMCA(西城秀樹のアレ)の布教活動がある話とか。確かにサッカーやラグビー、ゴルフなどヨーロッパのスポーツと野球やアメフトなどアメリカのスポーツって結構考え方から異なるよな、とは思ってたけどそこに社会制度との関連があったとは。面白い。

任天堂の故・岩田聡元社長。彼の生前のインタビューやコラム等を集めて一冊にまとめた本。彼にして今の任天堂ありという、それは偉大な人なんだが全然偉ぶらないし、あくまで本質は技術者なんだなという、でもそこを突き抜けると経営や人材育成にも通ずるところがあるんだなという、そんな感想。もちろん有名なMother2の逸話も出てくる。

一番心に残ったのは「得意なことを伸ばすのが重要。得意なこととは自分では苦労している実感がないのに人から感謝されること」という内容。心に留めて生きたい。

今更読んだ。特に見積もり精度をちゃんと数理的に見ていく話とか、内容的にはいいところは沢山あるんだけど、衒学的というか、知識ひけらかしが好きなんだなというか、「ぼくのかんがえた最強のエンジニアリング組織論」の趣は否めない。